11講 レジンキャストを使う時の注意点

前回、親指をキャストから守る事の重要性を説かせてもらいました。

今回はシリコーン複製・成型作業に於いてレジンキャストを使用する時の、私が感じた注意点を書いていこうと思います。

なお、「有毒性が有りますので、キャストお使いの際は換気を良くして、、、」などの、取扱説明書に書いてある様な重要な事は書きませんので、そのつもりでお読み下さい。

スタート!

1. 手先のキャスト付着に気を付ける、特に親指!


(前回書きました、あれです;^_^)

前講 <10講 レジンキャスト同士の接着 ー余りキャストの活用術ー>はコチラから

指とか手とか、キャストが付着して固まっても、即命に関わる事にはならないと思います。ただし、滴が一旦付着すると、ティッシュで拭くぐらいでは取り切れず(拭かないよりはましですが、、)、それが固まると、兎に角ツルツル、その後ザラザラ、その感じが絶妙に気持ち悪く、次の作業がやり辛く、白くなって見た目も悪くなります。

私はディスペ君を使うようになってから、キャスト滴付着の事故はかなり減りましたが、それでもA液B液混ぜてからは、キャストの滴が在らぬ所に飛ばない様に細心の注意を心がけるようにしています。。。

、、、でも、ちょっと待て、、

 

「指にキャストが付いたのなら、直ぐに水で洗い流せば良いじゃないか!」

普通は、こう考えると思います。

読者の方におかれましては、当たり前の事すぎて突っ込みを入れる気さえ起きない事とと思います。私も平常心でならそう考えます。

が、しかし、、

私自身が覚えている限り、作業中キャストが指に付着してしまった局面において、「しまった!」とは思うものの、直ぐに手を洗った記憶は、全くございません。

なぜなら、そこは、限られた時間の中で、シリコーン型にキャストを注入する作業真最中の現場!だから。

 

手を洗いに行く⇒1~2分くらいは席を離れる

手を洗いに行く=仕込んだキャストが無駄になる!

 

この思考です。

作業進行中でアドレナリンが分泌中の脳では、手洗いに席を立つ選択肢をチョイスする事は、中々に難しい事です。

というか、その時点では「手を洗に行く」という選択肢が、脳内には浮かんできません。

その作業に入る前に費やした準備の手間や時間、そして、(1回失敗すると◎◎円)という打算において、中々、席を立つのは、中々、、、。

当然、キャストを入れているカップをひっくり返しちゃったなどという大惨事では、手を洗うなどという余裕は無くなる訳で、、、ですから、実は、手についた直後のキャストが水で洗い流せられるのかどうか、そこも試した事がないので分かっていません。(試すつもりもないですし、、(^^; 

ホントは薄手のビニール手袋でもした方が良いのでしょうが、指先の感覚が変わる、微妙に作業がやり辛い、キャストが付いた事を気付かず他の所を触ってしまうと2次災害が発生するなどで、私は着用してません。

ですので、成型作業の時は、キャストがこぼれない様、万全の計画で作業してください。

2. 夏用と冬用



造形村EXキャストには、名前は変わらないのに2つの仕様があります。

120秒仕様と180秒仕様。

硬化開始時間の事です。




以前、秋にたまたまキャストを買いにボークスさんに行ったところ、「今店にある180秒は丁度全部売れてしまって120秒のしかありません。180秒は春まで入荷しません。」と言われたことがあります。

これは例年の事らしく、基本気温が低く固まりにくい冬場は120秒夏は固まりやすいから180秒と一人合点してました。

恐ろしいのは冬用の120秒を夏まで持ち越して使う時。

作業時間3分でもきついのに、2分がさらに短くなるなんて、考えただけで、ぞっとします。

以来キャストは出来るだけ夏に買うようにしてますが、無い時はしょうがないですから、作業時間で、調整するようにしています。

ただそれも、夏用冬用ある事知っているから出来る事。

買うときには、時期と夏用冬用を確認して、ボトルに直接“120秒”とか“180秒”とか書いちゃいましょう。

3. レジンキャストB液缶のケア


3-1 . 購入し、最初に使用する時の儀式

キャストを購入し、家に持ち帰り、初めてB液の蓋を開けたら、間髪いれずに、ラッカー系の洗浄液を浸した布でB液蓋の裏側、ボトルの口部分を、病的なほどキレイに拭き上げる。
(ただし、このラッカー系洗浄液は半端なく臭くて有害なので、拭き上げる際は十分に換気、出来れば屋外でやりましょう。ビニール手袋など、手の養生もお忘れなく。拭き終わった布は、密封して捨てましょう。密封が甘い場合、家族に変な詮索をされたり、よそよそしく接せられたり、思いつめた表情で詰問されるかもしれません)

3-2. B液缶保存の鉄則

そして綺麗に拭き上げた上は、 B液を使い切るまで、室内を移動させる場合においても、2度とB液ボトルを傾けない!チャプチャプさせない!!

保存は水平を保つ安定した場所を用意し、移動させるときは優雅且つエレガントに、決してせかせかと動かしてはいけません。

3-3. B液を使用する時の注意点

B液を取り出す際はスポイトを使い、 B液の雫が容器口付近に付かないよう注意する。
万一キャストB液が蓋や容器口についてしまった場合、または、キャストが大量に必要で、ボトルを傾けてB液を注ぎださなくてはない場合は、注入後、直ぐに3-1を実施する。


、、、

何の事か、訳が分からないと思いますので、解説します。前提として、

B液は単独で硬化します!

ボトルの中でまとまって保存され、空気に触れなければ割と大丈夫ですが、普通に空気に触れ続けると、気が付くとシャリシャリになっています。

ま、ボトルですから、1回開けちゃえば空気に触れるので、すぐ閉めたとしても徐々に硬化はしていくのですが、きちんと閉めてさえいればかなり長期間保管しても大丈夫。状態にもよると思いますが、初開封から2年以上大丈夫な物も我家にはありました。

しかし、

中身の無事と、B液缶の蓋が開くかどうかは別問題!。

蓋と口に少しでもB液が付着していると、蓋と口に挟まれて薄く伸び、表面積が広くなる上に外気と近くなるので固まります。割とすぐに、、固まってしまします。

つまり、蓋が開かなくなります。

買ってきて、最初の使用で処理を誤ると、まだ中身たっぷり残っているのに使用不能という惨事も起こりえます。

蓋や口を拭くなんて発想がなかった時代、何度か、まだたっぷり入った新しいEXキャストを捨てた記憶があります。

あの虚しさ、敗北感、、、やるせなさたるや、、、

 

こんな事態を避ける為の、病的な蓋拭き。

ラッカー系の洗浄液ならなんでも良いのかともおもいますが、私はビビリなので、店員さんオススメの

ツールウォッシュT-04




を使ってます。

これを使い出してから、蓋の開かない事故は発生していません。

で、これらの事もあるので、私はディスペ君にEXキャストを入れるときは、

先にB液を入れてからA液を入れる様にしています。

これであれば、 B液を入れて直ぐに B液ボトルの口や蓋を落ち着いてケアする事が出来、A液投入で始まる決戦の刻を迎える事ができます。

正直言って安くないレジンキャスト、出来れば最後の1滴まで有効に使いたいものです。

 


こういった事は中々注意書きには書いてありませんが、、コッチの世界は常識なのでしょうか?

一度は痛い目を見ないと分からない事ではありますが、一般的にはディープな方に分類されるコッチ側の世界、見え辛い常識は、皆さまと共有していきたいと思ってます。

最初から長くなったので、次回も引き続き、取り扱い注意の続きやります。

(くれぐれも、換気は大事ですから〜)

 

神の谷の割り下

一つ忘れてました。A液は普通に拭く位で、特に何もしなくても、大丈夫です。

 

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